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KING'S GUARD

6/23/2016


バッキンガム宮殿の衛兵交代でお馴染み、英国の近衛兵。
王立陸軍に属する近衛師団(Guards Division)の王室騎兵(Household Cavalry)2個連隊と、近衛歩兵(Foot Guards)5個連隊から構成され、その起源は1660年頃(江戸時代前期)にまで遡ります。

こちらの制服は、以前に英国のとあるブランドが日本から撤退した際、ディスプレーされていたのを譲りうけたもの。貴重なサヴィル・ロウ製のビスポークです。
色々文献を調べましたが、ディテールを見ると騎兵連隊の一つ“Life Guards”の制服である可能性が高いようです...




肩章の王冠一つは、現代の階級でいくと“少佐”だそうです。




そしてボタンを見ると、ムムッ!
紋章が現君主のエリザベス(2世)女王のものではありません。
王室の紋章は、現在でも街中のポストから至るところに溢れているのでやはり気付きます。




調べてみるとこの紋章の持ち主はエドワード7世。
母であるヴィクトリア女王の在位が長かった為、1901年に59歳で即位し、他界する1910年まで10年足らずの在位期間だった異色の英国王です。
ちなみに現君主のエリザベス(2世)女王は、今年90歳になられ年齢、在位期間共に英国史上最高。母が女王で長生きされるというところではチャールズ皇太子も同じで、即位した際はエドワード7世の最高齢即位の記録を更新することになります。

この制服は恐らく当時のもの(100年以上前)ということになりますが、生地、縫製、装飾の全てが素晴らしいコンディションを保っています。




こちらの袖章、ボタンの数などにも意味がありそうですが、今回は辿ることができませんでした…
(ご存じの方がいらしたら教えてください!)

こちらの制服は今まで私の実家に保管してきましたが、ご来社いただい方にご覧いただけるよう弊社のミーティングルームにしばらく展示する予定です!