地下のアトリエで作業するカッタ― |
ショップの見学のあと、普段は入れない地下のアトリエにマネージャー様自ら案内していただきました。G&Hでは工房スペースは地下に集約されていますが、敷地が広いのでそれほど手狭感はありません。
この時はちょうどカッタ―が裁断作業中でした。
改めて思うのですが、ファストファッション全盛の昨今、カッタ―が顧客に合わせて一着ずつ手で裁断するビスポークスーツって、対極の「スローウェア」ですよね!?
海軍士官用トランク |
途中の廊下には、昔使われていた海軍士官用トランクがディスプレーされています。
海軍士官は制服や私物をこのケースに入れて艦艇に持ち込んでいたそうですが、立派な洗面用具入れが組み込まれていたり、身だしなみに気を遣う「紳士の国」ならではのしっかりとした作りです。
ちなみに手前に見えているベストは、ポケットのホースから空気を吹き込むと救命胴衣になるシロモノ。本当に実用化したそうです。
アーカイブルーム |
将官用軍服や礼服などを中心に、貴重なお宝が多くディスプレーされています。
ご存じの通りスーツは軍服をルーツとしていますが、こちらには資料的価値があるものも多いそうです。
ネルソン提督直筆の紹介状 |
内容は自分の同僚をG&Hに紹介するための紹介状だそうで、昔は紹介がないとサヴィル・ロウで服を仕立てられなかったようです!
サヴィル・ロウの老舗テーラーのなかでも、G&Hほどアーカイブの管理・ディスプレーに力を入れている店はありません。
ちなみに、マイケルジャクソンが特注した衣装(あのキンキラの!)のプロトは店内に展示されていて見ることができますので、サヴィル・ロウにお越しの際はぜひ覗いてみてください!