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BRITISH WARM

12/10/2012

いよいよ寒さが本格的になり、ウールのコートが活躍する季節になりましたね!
近年はビジネスシーンでも非ウール(ナイロンなど)のコートを着られる方が増えていますが、しっかりと仕立てられたウールのコートのエレガントさに優るものはないと勝手に思っております。(勿論、カシミアもいいですが、満員電車には乗りたくないですよね!笑)
今回は、「知る人ぞ知る」ちょっとマニアックなコート地をご紹介いたします。

その名は“BRITISH WARM”。
起源を第一次世界大戦当時にまで遡り、英国王立軍の将校用コート地として開発されたこの生地は、その希少さゆえ「幻の生地」とも呼ばれています。
ウールのメルトンに近い組織で若干起毛されているのですが、そのウェイトは(復刻されている当時より軽いものでも)850gmsと通常のコート地の2倍以上あります。
圧縮され目が詰まっているので、その質感は毛布以上のハードさ!
カラーは「Taupe(トープ)」と呼ばれる1色のみで、グレーがかったベージュは「モグラ色」とも評されます。
英国では退役軍人会の方がよく着ている気がするのですが、最近はこのユニークな生地を現代風にアレンジしてデザインされたコートも見かけるようになりました。

残念ながら手間暇がかかる“BRITISH WARM”の生産量は減っていく一方なので、いつか入手できなくなる日が来るかも知れません。
今はHARRISONSのオーバーコートコレクションに編集されていますので、「一生もの」のコートにぜひいかがでしょうか?
(OVERCOATINGS 83929)